「解釈モデル」で患者のニーズを把握する【患者とモメないコミュ術】

「なんだかよくわからないところで患者が不機嫌になった…」
「医学的に考えて問題ない診療内容だったのに、トラブルに発展した…」

こんな経験、ありませんか?
他人と言い争うのなんてただでさえ面倒なのに、なぜモメているのかわからないままに話をしなければならない。

みずきち
余計にストレスが溜まりますよね。

小児科では、このあたりの対応になかなか気を遣います。
気の無い診察をしてしまうと、
「話を聞いてくれなかった」
「検査をしてくれなかった」
と後々になってクレームが届きかねません。

こういったトラブルを予防するのに役立つ方法があります。
それは「患者のニーズと診療方針のズレを把握しておくこと」です。

患者のニーズと診療方針のズレ

「この検査を受けてほしい」
「とりあえず薬だけ出して様子見かな…」
こちらが考えている方針と、患者側が希望していることがズレていることがあります。

医学的には医師側に正当性があったとしても、このギャップに気づかないまま話を進めると危険。
いざ診療がうまくいかなかったときに、トラブルに発展することも。

ぼくが研修医時代に目にした事例も、これが原因でした。
咳がとまらないと救急外来を受診した患者に対応した上級医。
血液検査や画像検査を山盛りでオーダーしたものの、患者からは「とにかく今は咳止めが欲しいだけだったのに」と不満が出ていました。
(救急外来でどこまで検査をすべきかはまた別のお話)

解決策は「解釈モデル」の聴取

そうはいっても、いきなり「どうして欲しいんですか?」なんて直接聞くわけにもいきません。

役に立つのが、解釈モデルを確認すること。
「なにかご不安な病気はありますか?」「原因として思い当たるものはありますか?」
といった切り口の質問から、患者が考えている病態やそれに対するニーズを把握できることが多いです。

この「解釈モデル」の聴取は、昨今では医学生の医療面接実習でも指導されています。
学生時代は「なんでわざわざ患者の考えを聞かなきゃいけないんだ」なんて思っていました。
けれど、トラブル回避の観点からすれば役に立つのだと今になって実感しています。

患者のニーズに医学的な妥当性がない(こちらの方針とギャップがある)のであれば、まずはそこを埋めるような説明をしましょう。
「ギャップを埋める」作業を繰り返しておくと、話がスムーズに進むはずです。

ただし、できもしない検査や過剰な治療を要求してきて、妥当な医療でないと説明しても納得されない場合もあるでしょう。
患者のニーズがあまりにも理不尽である場合には、もちろん鵜呑みにする必要はないと考えています。

「解釈モデル」でニーズを把握してトラブル回避

トラブルになって対応に手間取るよりは、多少メンドくさくても相手の希望をあらかじめ確認してみる方が楽です。

「後々の面倒を避けるための保険」というつもりで、1分程度でいいので時間を割いて話を聞いてみると、意外とすんなり話が進むことも多いものです。

みずきち
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!

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