今時、個人のデータ管理も、他人とのデータ共有でも、クラウドストレージを使う頻度が増えてきましたね。
でもサービスがいろいろ増え過ぎていて、どれがどれやら、といった感じになってきました。
今回は、いくつか代表的なクラウドストレージについて、個人的な使い分けを紹介していきます。
「どのサービスを使おうかな…」と迷っている方は、よければ参考にしてみてください。
- 自分が仕事で使う資料のために『OneDrive』
- 他人と共同の仕事をするために『Dropbox』『Google ドライブ』
- プライベートなデータを保存するために『iCloud』
『OneDrive』:自分が仕事で使う資料のために
- Microsoft Officeアプリケーションとの連携がスムーズ
- 『Microsoft 365』に付属している
- 5GBまでは無料
学会や勉強会で使うスライドや、作成中の仕事に関連した書類など、Microsoft Officeの『Word』や『Powerpoint』を仕事で使うことはまだまだ多いです。
Microsoft Officeのソフトで作ったデータは『OneDrive』を経由すると、複数のパソコンやiPad間でも共有しやすいようになっています。
作業環境を整えやすいので、ぼくは仕事に関連するデータは『OneDrive』で管理しています。
また、仕事の資料になるPDFも、デジタルノートアプリ『OneNote』にストックして、いろいろなデバイスからすぐにアクセスできるようにしています。(『OneDrive』の容量を使用する形になります)
『OneDrive』は、Microsoft Officeのサブスク『Microsoft 365 Personal』で契約すると、一気に1TBを使えるようになります。
先生方も、WordやPowerPointなど、Microsoft Officeのソフトをよく使っているのではないでしょうか? レポートや論文を書く時にWordを使う 当直表や患者リストをExcelで作っている 学会[…]
『Dropbox』:他人と共同の仕事をするため①
- 無料で2GBまで使える
- パソコンで管理するように、フォルダを階層化して情報が整理できる
『Dropbox』というと、クラウドストレージの先駆け的なイメージがあります。
シンプルな分、使い勝手の良いサービスです。
パソコンで管理するように、フォルダ分けをしてデータ管理ができます。
(というと特別なことのように聞こえますが、他のクラウドストレージでも同じように管理はできます。)
無料で使える容量は比較的小さいですが、ここには『Word』や『Powerpoint』、画像データぐらいしかアップロードしないので十分です。
ウリは、「シンプルさ」と「他人との共有のしやすさ」だなと思っています。
必要最低限の、他人と共有するデータだけを置いておく。ミニマムです。
『Google ドライブ』:他人と共同の仕事をするため②
- Googleアカウントがひとつあれば、複数のデバイスから利用可能
- 無料で15GBまで使える
グループでひとつのGoogle アカウントを共有してしまえば、ウェブブラウザ上でファイルを共有できてしまいます。
もうひとつ便利なのが、『Google Workspace』を使えること。
『Google Workspace』では、『Word』や『Excel』のファイルを、ウェブブラウザ上で複数人で同時編集できるんです。
Zoomで喋りながら、文書をみんなでわちゃわちゃ修正するのにとても便利です。
文書回覧の手間が減るのでとっても時短。
細かい機能は純正のMicrosoft Officeには劣りますが、簡単な資料を共同作成するのであれば、『Google ドライブ』だけで完結させることができます。
『iCloud Drive』:プライベート用
- Appleデバイスと親和性が高い
- 5GBまでは無料
- プラン変更がしやすく、料金プランもリーズナブル
プライベートの写真や動画データをバックアップを『iCloud Drive』に保存するように設定しています。iPhoneを買ったら簡単な設定をするだけで、あとは何も考えずに自動でバックアップされるので便利。
もともとは仕事用のデータも『iCloud Drive』に保存していたのですが、『OneDrive』の使い勝手が良かったので、『iCloud Drive』はプライベート用に一本化しました。
最近は子どもの写真がガンガン増えてきてしまい、容量拡大のために有料化してしまっています。
クラウドストレージの注意点
共有設定に注意
個人で利用する分には問題ありませんが、他の人とデータを共有する場合には、どこまでを共有するかの設定を間違えないように注意しましょう。
ぼくは、他の人と共有するクラウドストレージには、極力プライベートのファイルを置かないようにしています。 公開設定を間違えたりすると、給与明細表なんかも全部見られてしまうので…。
セキュリティーには十分注意
大手の企業が運営するクラウドストレージであればセキュリティーの質も高いですが、用心するに越したことはありません。
特に、勤務先から不用意に持ち出した患者情報などをクラウドストレージに保存するのは避けたほうがいいでしょう。
患者に関する個人情報などの取り扱いは、各施設の規定に沿って行うようにしてください。
データ損失の可能性はある
これはクラウドストレージに限らず、データを保存するデバイス全てに言えるのですが、データが突然消えてしまう可能性はゼロではありません。
手持ちのハードディスクなどにデータを保存しておくことをオススメします。
ログイン情報の管理は慎重に
どれだけ厳重にセキュリティー管理がされているクラウドサービスでも、利用者の気のゆるみでログイン情報が漏れてしまっては元も子もありません。
ログインのID、メールアドレス、パスワードは慎重に管理するようにしましょう。
目的に合わせて、クラウドストレージを上手に使い分ける!
クラウドストレージにはいろいろ種類がありますが、細かい使い勝手を気にしなければ、要するに「オンラインで保存できるハードディスク」ぐらいのものです
強調しておきたいのは、「自分個人でつかうもの」と「他人と共有するストレージ」は別にしておいたほうがよいということです。
プライベートな情報が漏れてしまうのを想像するとゾッとしますよね。
無料で使えるサービスも多いので、ぜひ使い分けを始めてみてください。
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